執筆・検証: MD Converter編集部

Markdown PDFでページ番号を付ける方法

Markdownから作るPDFへページ番号を付ける方法を、印刷ダイアログ、CSS、PDF生成ツールに分けて解説。表紙を数えない場合の考え方も整理します。

ページ番号はMarkdownではなくPDF生成時に付ける

Markdownにはページという概念がないため、本文へページ番号を書く記法はありません。ページ番号は、MarkdownをHTMLへ変換した後、ブラウザの印刷機能、印刷用CSS、またはPDF生成ツールの機能で追加します。

最適な方法は、「ページ番号が表示されればよい」のか、「表紙を除外して本文を1ページから始めたい」のかで変わります。必要な番号形式を先に決め、その形式に対応したPDF生成方法を選びます。

方法1:印刷ダイアログのヘッダーとフッターを使う

Chromeなどの印刷ダイアログには、「ヘッダーとフッター」を表示する設定があります。有効にすると、ページ番号に加えて日付、文書タイトル、URLなどが用紙の上下へ追加されます。

操作は簡単ですが、ページ番号だけを自由な位置や書式で表示する用途には向きません。URLを見せたくない社外資料や、表紙に番号を出したくない文書では、保存後の見た目を必ず確認してください。

まず「PDFで保存」を押し、印刷画面の詳細設定を開きます。ヘッダーとフッターをオンにして試し、不要な情報が入る場合はオフへ戻して別の方法を選びます。ブラウザやOSによって設定名と出力内容は異なります。

方法2:印刷用CSSでページ番号を指定する

ページ対応メディアを扱うCSSには、ページ領域やカウンターを指定する考え方があります。対応したPDF生成エンジンでは、次のような設定でページ番号を組み立てます。

@page {
  @bottom-center {
    content: counter(page) " / " counter(pages);
  }
}

ただし、一般的なブラウザ印刷では、@pageの余白ボックスや総ページ数カウンターが期待どおり動かない場合があります。CSS例を入れただけで、すべてのブラウザに同じページ番号が出るとは限りません。利用するブラウザや変換エンジンで実際に保存して確認します。

固定位置の要素をフッターとして各ページへ繰り返す方法もありますが、本文と重なったり、最後のページで位置がずれたりする可能性があります。本文側に十分な下余白を確保し、複数ページでテストしてください。

方法3:ページ番号に対応したPDF生成ツールを使う

PandocとPDFエンジン、Prince、WeasyPrintなど、ページ組版を前提とする仕組みでは、ヘッダー・フッターやページカウンターを細かく制御できます。導入やテンプレート作成は必要ですが、次のような要件がある文書に向きます。

定期的に同じ形式の文書を生成するなら、テンプレート化する価値があります。一度だけ作る短い資料なら、印刷ダイアログやPDF編集ソフトで追加する方が早い場合もあります。

表紙を除外して本文を1ページにする考え方

表紙と目次を含む文書では、PDF上の通算ページと本文に表示するページ番号が一致しないことがあります。先にルールを決めます。

ページ表示例
表紙番号なし
目次i、ii
本文1、2、3

ブラウザの簡易ヘッダーでは、この切り替えが難しいことがあります。その場合は、表紙と本文を別々にPDF化して結合する方法もありますが、リンクや目次、総ページ数の扱いに注意が必要です。継続運用する資料なら、最初からページ番号の区切りに対応した生成方法を選びます。

読みやすい配置

片面閲覧を中心とするPDFでは下中央が分かりやすく、印刷して綴じる資料ではページ外側に置く方法もあります。番号が本文、脚注、表の罫線と重ならないよう、フッター領域と下余白を確保します。

ページ番号は小さくても読めるコントラストを保ちます。「Page」などの語を付けるかは文書の言語と用途に合わせ、全ページで表記を統一します。

保存後のチェックリスト

「1 / 7」形式を付ける

総ページ数カウンターに対応したPDFエンジンでは、counter(page)counter(pages)を組み合わせて「現在ページ / 総ページ数」を表示できます。余白を小さくしすぎると番号と本文が近づくため、最終ページだけでなく表や画像が下端まで続くページも確認してください。

表紙や目次を追加すると総ページ数が変わります。番号確認はレイアウト調整の最後に行います。ブラウザ側の「ヘッダーとフッター」は別機能なので、CSSやPDFエンジン側の番号を使う場合はオフにし、二重表示を防ぎます。

ページ番号が表示されないとき

利用するPDFエンジンが余白ボックスと総ページ数カウンターに対応しているか、保存したPDFを開いて確認しているか、印刷倍率が極端に拡大されていないかを確認します。背景色と番号のコントラストが低い場合も見落としやすくなります。一度白背景・10mm以上の余白へ戻すと、設定と配色のどちらが原因か切り分けられます。

ページ番号は最後に追加するのではなく、表紙、目次、改ページの設計と一緒に決めると手戻りを減らせます。

ファイル内のページ番号と印刷枚数は違う

両面印刷では、PDFの2ページが用紙1枚の表裏になります。また、印刷時に「1枚に2ページ」を選ぶと、PDF上の番号と紙の枚数はさらにずれます。問い合わせで「5ページ目」と伝えるなら、紙の枚数ではなくPDFに表示された番号を基準にします。

ページ番号を本文中の参照にも使う場合、編集によって位置が変わるたびに手修正が必要です。「12ページを参照」より「トラブルシューティング章を参照」のように見出し名やリンクを併用すると、改訂に強い文書になります。最終版では目次に表示される番号との一致も確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. PDFビューアのページ数と「1 / n」の表示が合いません

表紙や目次を総ページ数に含めているか、最新の保存ファイルを開いているかを確認してください。ブラウザ側の「ヘッダーとフッター」で追加された番号、保存後の別PDFとの結合、古いファイルの開き直し忘れでも、ビューアの表示と番号がずれることがあります。

Q. 表紙にはページ番号を付けず、本文を1ページ目から始められますか?

ブラウザ印刷では、文書全体を通算で数える方式が扱いやすい選択です。表紙や目次を除外したり、本文だけ番号を振り直したりするには、ページ組版に対応したPDF生成エンジンか、保存後のPDF編集が必要になります。その手間をかけるかどうかは、レイアウトを作り込む前に決めておきます。

Q. 「1 / 7」と「Page 1 of 7」のどちらの表記がよいですか?

「1 / 7」は短く、言語を問わず読み取れます。語を添えた表記はフォーマルな文書では意味が伝わりやすい一方、フッターの幅を多く使います。どちらを選ぶ場合も、同じ文書やシリーズの中では表記を統一してください。

表紙や目次を含む文書では、総ページ数を確定する前にMarkdown PDFに目次を付ける方法もあわせて確認してください。